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④軽自動車の歴史
    創世記('60年代)を経て、フェローな時代('70年代)へ


70年のクルマ社会、特に“軽自動車”を検証してみると、とても面白い。
 当時、1958年発売された卵形の軽自動車=通称てんとう虫“スバル360”※1が長い間、軽のトップセラーとして君臨していた。排気量360ccの2サイクルエンジン、後輪駆動(以下RR)、最高出力16馬力(後に25馬力にアップ)、最高速度は83km/hは、充分高性能で、価格も(スバル 360 デラックス)39.0万円ちょうどと、大卒の初任給(昭和45年)4万8千円の時代だから、約半年分だ。そこへ1968年、ホンダが4輪市場へ本格参入。排気量360ccの4サイクルエンジン、OHC/31馬力、しかも先進の前輪駆動(以下FF)という最新のスペックをもって“ホンダ・N360”※2が登場した、価格も破格の“31万3,000円“。で、瞬く間に軽の勢力図は塗り替えられた。

 これ以降、軽自動車は、高性能合戦に突入していった。スバルは若者むけのテントウ虫=“スバル・ヤングS”※3と“SS”
を急遽発売。ダイハツは古典的な前エンジン後輪駆動(以下FR)の“フエロー360”でこれらの軽自動車戦線を果敢に戦ったが圧倒的に苦戦、そこでFFの“フェローMAX”※4を登場させた。スズキはRRのフロンテで勝負、360ccで36馬力のとんでもない(リッター100馬力!)“フロンテSS” ※5発売する。三菱はFRのミニカに38馬力ツインキャブエンジンを搭載したミニカGSS※3を発売!するとダイハツは“フェローMAX・SS”※6を、ほぼ究極の40馬力で新発売。

まずは軽自動車の創世記:1960年代

1958年/発売

富士重工
スバル360

360cc、16 馬力の最高速度83km/h4人乗り、国民車構想に基づいた 軽自動車スバル・360(後の通称てんとう虫)発売

1962年/発売

マツダ
キャロル360

水冷4サイクル4気筒エンジン で、4ドアの設定もあるなど、魅力的なスペックを誇る“キャ ロル”だったが、その重量の重さと、アンダーパワーが大きなネックとなった

1962年/発売

三菱
ミニカ360

三菱自動車最初の軽乗用車として登場したのがこの“ミニカ”。

まだRRが一般的だった当時の軽自動車を小型車並みのFR方式とし、ノッチバックスタイルにして トランクを備えた乗用車的のデザインとした。エンジンは2ストローク空冷直列2気筒・359ccで最高出力は17馬力。 マイナーチエンジ毎に最高出力は上がり’68年には23馬力まで向上した。

1966年/発売

ダイハツ
フェロー

三輪貨物車で実績を積んだダイハツの軽乗用車第一号がこの”フェロー360”である。、

23馬力の2ストローク水冷2気筒をフロントに搭載し後輪を駆動するFR方式を採用。ボデイは当時の軽の王者スバルの 卵形を意識してか、後ろに小さいながらトランクを備える箱形デザインだ。日本車で初採用された角型のヘッドランプも 特徴的だ、’68年にいち早く32馬力のスポーツバージョン“フェローSS"を発売したのもダイハツらしい。

1967年/3月発売

ホンダ
N360/発売

オ−トバイ譲りの水冷4サイクル360cc、OHC/31馬力、最高速度も115km/hと小型車に匹敵する高性能。 しかも欧州で評判の前輪駆動(以下FF)という最新のスペックをそなえたホンダの軽自動車、価格が313,000円と 軽の大御所スバルより格段と安いのが決め手となり、発売と同時にベストセラーだ。

1967年/4月発売

2サイクル3気筒のスズキ•フロンテ360発売

それまで、軽でも最初のFF乗用車としてスズライト・シリーズを販売していたスズキだが、 当時としては早すぎた先進メカが災いして故障が多くユーザーの支持がえられなかった。安定感のあるRRに戻し その分“カッコいい”スタイリングにしたのが“スズキ・フロンテ360”。通常の2気筒でなく3気筒という奇数シリンダーにして ホンダの高性能に対抗した。

1968年/11月

36馬力の最高速度125km/hゼロヨン19.9秒のフロンテSS発売

高性能を実証するように、ヨーロッパの有名なプロドライバー/スターリング・モスを起用して、 イタリアの太陽の道「ミラノ~ナポリ」を平均速度122km/hで駆け抜けたことをCFで謳ったのが「フロンテSS」。 まだまだ、日本と外国、とくにヨーロッパ車は格段の差があり、外国で○○を実証!はそれだけで話題となった。

1968年/9月

ホンダN360に36馬力のTシリーズ発売

フロンテが36馬力。最高速度125Km/hゼロヨン20秒切りをしたため、ホンダもツインキャブ36馬力の Tシリーズを発売した

1968年/11月

“スバル・ヤング”シリーズ発売

元々28馬力と肩身の狭い思いをしてか、後発のライバルに押されて販売も不調気味に。そこで、 てんとう虫が最後の力を振り絞ったツインキャブ36馬力、ダイレクトすぎるネーミングが逆に新鮮なスバル・ヤングが登場

1969年/8月

老舗の逆襲
“スバルR2"発売

11年目のニューモデルだが、RR、2サイクル、と古典的なスペックが

軽のベストセラーに君臨したてんとう虫=スバル・360だったが、ホンダ・N360の登場を機に 徐々に販売台数を落としていく。ようやく11年目のこの年、後継たるNewモデル“スバル・R-2”が登場したが、時すでに遅く、 ライバル達の後塵を記すことが多くなっていく。クルマの完成度は決してヒケをとっていないのに。


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